やるべきことは山ほどある。でも、やらなくていいことはもっとある。
リーダーになればなるほど、目の前の仕事に追われ、気づけば本当に重要なことが後回しにされがちです。
本記事では、EOSの「石(Rocks)」の概念をもとに、仕事の優先順位のつけ方、迷いなく進める判断軸の作り方を解説します。筆者自身も今まさに実践している視点からお届けします。
なぜリーダーは「仕事の優先順位」で悩むのか?
現場対応・メンバー育成・数字管理・経営陣からの指示・お客様対応…リーダーには日々、無数のタスクが降りかかります。さらに女性リーダーの場合、調整や気配り、周囲の空気を読む力がある分、より多くの案件を「引き受けすぎる」傾向にあります。
しかし、本当にやるべきことはそんなに多くはないはずです。では、何を優先すべきか?そのヒントがEOSで言う「石(Rocks)」の概念です。
EOSで仕事の優先順位を決める|「石」に集中せよ
EOSでは、「会社が成長するために四半期で絶対に達成すべきこと」を「石(Rocks)」と呼びます。これは単なる目標ではなく、「今この瞬間に最も優先すべき最重要事項」です。
石の決め方
- 会社の1年計画やビジョンから逆算
- 部署やチームに求められるインパクトを明確化
- その四半期で成果を出すための行動に絞る
つまり、石とは「優先順位の最上位にある仕事」なのです。何があっても、ここにリーダー自身の時間とエネルギーを注ぐ。それがEOSの基本方針です。
「忙しい」ではなく「何に集中するか」で差がつく
リーダーが「忙しい」状態に飲み込まれると、以下のような現象が起きます:
状態 | 影響 |
---|---|
なんでも自分で対応 | 任せられず育たない |
タスクがバラバラ | 成果が分散し達成感がない |
緊急対応ばかり | 重要な改善活動が進まない |
方針が毎回変わる | チームが混乱し信頼を失う |
「石」があれば、迷わず判断できます。
「それは今期の石に繋がるか?」という問いが、すべての優先順位のフィルターになるのです。
私自身の実感|石に集中すると迷いが消える

私は今、EOSでの実践を通じて「石」に集中することの力を日々実感しています。
会社の1年計画をもとに四半期ごとの石が設定され、それぞれが「達成すれば確実に会社にインパクトがあること」に絞られています。
四半期初めには「チームの石」だけでなく、「自分自身の石」も設定。迷いが生じたときには、この石に立ち返ることで、行動の優先順位が明確になります。
石に集中すると、こう変わった
- 「とにかく忙しい」が「やるべきことに集中」に変化
- 部下への依頼や判断が明確になった
- 成果が出るスピードが上がった
- 迷って立ち止まることが減った
石は、時間管理のテクニックではなく、「組織の意思」とも言える存在です。
優先順位を明確にするための3つの問い
日々の判断を「石」に紐づけるために、以下のような問いかけを習慣にするのがおすすめです:
- これは今期の石に関係しているか?
- 自分しかできないことか?人に任せられるか?
- この行動は会社の成果にどう影響するか?
このような問いを通じて、「なんとなく忙しい」から「成果に集中する」リーダーに変わっていくことができます。
まとめ|リーダーに必要なのは「迷わない判断軸」
リーダーにとって一番の敵は「迷い」です。
石の概念は、すべての仕事に「やる・やらない」「今やる・後にする」という優先順位を与えてくれます。
- EOSでは石が最も重要な仕事
- 石は会社に成果をもたらす明確な行動
- 石に集中すれば、時間の使い方が変わる
- 判断に迷ったら「石に関係するか」でフィルターをかける
「忙しいけど、前に進んでる気がしない」
そんなときこそ、あなたの石に立ち返ってみてください。
リーダーはすべてをやる人ではなく、最も重要なことに集中する人。
それが、次の成果を生む第一歩です。
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