「素直さは、最強のスキルだと思います」
そう語るのは、女性リーダーとしてEOS(Entrepreneurial Operating System)を導入し、現場に変化を起こしてきたあるインテグレーターの言葉。
誰もが知っているPDCAサイクルも、実は「素直にやってみる」から始まります。しかし、実際には自己流にこだわって遠回りしたり、成果が出る仕組みにさえ「でも…」「うちの職場は違う」と言い訳してしまう人も。
本記事では、EOS導入の現場で実感した「素直に真似る力」の重要性を、女性リーダー目線で紐解いていきます。世界中で成果を出しているEOSのツールに学びながら、ビジネススキルとしての「素直さ」を一緒に磨いていきましょう。
なぜ「素直に真似る」ことが、成長を加速させるのか?

素直な人が早く成果を出す理由
ビジネスの世界では「素直さ」は過小評価されがちですが、実は成果を出す人に共通する最強のスキルです。とくに組織でリーダーシップを発揮する立場では、「言われたことを素直にやってみる」という姿勢が、成長のスピードに直結します。
実績のあるフレームワークや成功事例をそのまま取り入れられる人ほど、学習速度が速く、周囲からの信頼も得やすくなります。
「納得してからやる」では遅い理由
「私はまだ納得していないからやらない」と言う人は、往々にして“思考”で止まってしまう傾向があります。理解や納得を待っているうちに、チャンスは過ぎ去ります。
一方で、素直な人はまずやってみて、結果から学びを得ます。これはPDCAの基本でもあり、行動が先・学びは後という順序が、成長を加速させる鍵となります。
型を極めることで、自己流に進化できる
「まずは型を真似る」ことは、プロフェッショナルの世界でも共通の基本姿勢です。型を極めた人にしか、意味のあるアレンジはできません。
いきなり自己流で始める人は、たいてい遠回りをしてしまいます。
素直にできない人が陥る“遠回り”とは?
自己流にこだわる人の口癖
・「でも、うちは特別だから」
・「前の職場ではこうだった」
・「納得できるまで動けない」
素直に真似る人 vs 自己流にこだわる人|成長の差はここに出る
比較項目 | 素直に真似る人 | 自己流にこだわる人 |
---|---|---|
行動の順番 | まずやってみる → 改善する | 納得してから動こうとする |
成果の出方 | 早い段階で小さな成果を重ねる | 遠回りして成果が遅れる |
PDCAの回り方 | すぐ回る(行動→振り返り→改善) | 思考で止まりがちでPDCAが止まる |
組織からの信頼 | やってみる姿勢に信頼が集まる | 言い訳や批判に見えることもある |
学びの深さ | 体験から得る実感値が高い | 頭の理解にとどまりがち |
こうした言い訳に共通するのは、自分の枠から抜け出そうとしない姿勢です。変化に対するブレーキがかかっている状態では、どんなに優れた仕組みも活用できません。
失敗の原因が“我流のスタート”にある
EOSでも、最初からアレンジして導入しようとしたケースでは、本来の効果が出ないまま失敗に終わる例があります。
これはツールの問題ではなく、「素直に真似なかった」ことが原因です。仕組みを正しく動かすには、まず正しい型を“そのまま”導入する必要があります。
「でも」「うちの職場は例外」は変化を止める
多くの女性リーダーは周囲への配慮から、「例外対応」を優先してしまいがちです。
しかし、「例外」に引きずられていては、組織は変わりません。EOSの導入は、「まず決められたことをそのままやる」から始まります。自分流を加えるのは、そこから先で十分なのです。
EOS導入で実感した“素直さ”の重要性
まずは「そのままやってみる」が変化を生む
EOS(起業家型組織運営システム)は、全世界で実績を出しているフレームワークです。
導入初期には、「こんなに会議が多くて意味あるの?」「数字で管理しすぎでは?」といった声もありました。しかし、素直に真似てやってみたからこそ、本質が見えてきました。
- L10ミーティング(10点満点ミーティング)を毎週やる
- スコアカードで成果を見える化
- 石(Rocks)で90日単位の目標を設定
このような一つひとつの「実行」を通して、組織が明らかに変わっていったのです。
言い訳より行動。真似る勇気が成長を引き寄せる
真似ることに抵抗を感じる人は、「自分で考えていない」と感じてしまうかもしれません。でも、本当の考える力とは、やってみた後に出てくるものです。
「まずは行動 → 次に改善」このサイクルが回る組織に、成長が生まれます。
女性リーダーこそ“柔軟な素直さ”が武器になる
共感力や柔軟性に長けた女性リーダーこそ、「素直に受け入れる力」を最大の強みにできる存在です。
相手の立場を想像し、違和感があってもまず取り入れてみる。その姿勢が、チーム全体に変化をもたらします。
今日から実践できる“素直力”の磨き方
「これは真似できる」と気づく視点を持つ
日常の中には、すでに成果を出している人の行動がたくさんあります。まずは「これは真似できる」と気づくことが第一歩です。
自分のやり方にこだわるのではなく、“成功パターン”を見つけて盗む視点を持ちましょう。
真似ることにプライドを持とう
真似ることは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、結果を出している人が真似ているのは「うまくいく型」だからです。
自分の成長のために、自信を持って真似る。それが、プロとしての姿勢です。
素直に学び続ける人が、最後に伸びる
変化のスピードが速い今の時代、学び続ける姿勢こそが最強のスキルです。その土台になるのが「素直さ」です。
完璧である必要はありません。素直に、真剣に、学び続けること。それが、女性リーダーとしての信頼と実力につながっていきます。